占い
熱があると、頭の中の時計は速く進みます
目を閉じて、頭の中で10秒を数えてみてください。ぴったりで止められる人は、あまりいません。
おもしろいのは、ずれる向きが日によって変わることです。いつも早い人、いつも遅い人、という話ではありません。

熱があるとき、時間は速く流れます
体温が上がると、頭の中の時計は速く進みます。速く進むということは、実際の10秒が来る前に「もう10秒たった」と感じる、つまり早く止めてしまうということです。
この話が知られるきっかけは、1930年代のある偶然でした。熱を出して寝込んだ妻に数を数えてもらったところ、ふだんより速く数えたのです。以来、体温と時間の感じ方の関係はくり返し調べられてきました。
熱のある日に「時間が経つのが遅い」と感じるのは、このためだと説明されます。頭の中の時計が速いので、実際の時計が止まっているように見えるわけです。
運動の直後も似たことが起きます。息が上がって体温が上がっているぶん、テンポが速くなります。逆に、寒い場所でじっとしているときや、眠気が強いときは遅くなりやすいと言われます。
気分でも、けっこう変わります
体温だけではありません。急いでいるとき、退屈なとき、楽しいとき。どれも体感時間を動かします。
| そのときの状態 | 頭の中の時計 | 10秒テストでは |
|---|---|---|
| 熱がある・運動直後 | 速く進む | 早めに止めやすい |
| 急いでいる・緊張 | 速く進む | 早めに止めやすい |
| 退屈している | 遅く進む | 遅めになりやすい |
| 眠い・寒い | 遅く進む | 遅めになりやすい |
「楽しい時間はあっという間」という言い方がありますが、これは過ぎたあとの振り返りの話です。最中の10秒を数えるときとは、別の仕組みが働いていると考えられています。だから、楽しく過ごした日に10秒テストをやっても、特別に速くなったりはしません。
同じ人が同じ日に何度かやると、そのばらつきの幅も見えてきます。毎回きれいに0.3秒ずれる人もいれば、あるときは0.1秒、次は1.5秒と散らばる人もいます。平均よりも、この散らばり方のほうが自分らしさかもしれません。
数えかたで、答えが変わってしまいます
ここで注意したいのが、数えかたそのものです。
- 「いち、に、さん」と声に出す——口のリズムに引っぱられます
- 「1001、1002」と数える——秒に近づきますが、それは覚えたテンポを借りているだけです
- 曲を思い浮かべる——ほぼ正確になりますが、測っているのは曲であって体感ではありません
- 指でリズムを取る——手の速さに合わせてしまいます
どれも10秒に近づきますが、近づけば近づくほど「自分の体感」からは離れていきます。外の物差しを借りているからです。素の感覚を知りたいなら、何も数えずに「そろそろかな」で止めるほうが向いています。

モイの体内時計テストの中身
モイの体内時計テストは、ちょうど10.00秒を目標にします。スタートからストップまでを1000分の1秒まで測り、10秒との差だけを見ます。早く止めても遅く止めても、ずれが同じなら評価は同じです。
| 10秒とのずれ | 判定の位置 |
|---|---|
| 0.15秒未満 | 最上位 |
| 0.4秒未満 | かなり正確 |
| 0.9秒未満 | 平均より上 |
| 1.8秒未満 | ごく平均的 |
| 1.8秒以上 | 自分のリズムで数えるタイプ |
1秒を切る記録と30秒を超える記録は、測りまちがいとみなしてその範囲に丸めます。ボタンの二度押しや、画面を離れてしまったときの数字をそのまま残さないためです。
朝と夜で試してみてください
同じ日の朝と夜で結果が違っても、故障ではありません。体温は一日のなかでも上下するので、むしろ違うほうが自然です。
記録を比べたいときだけ、条件をそろえてください。そろえるのは次の四つで足ります。
- 場所——静かなところで、座って
- 姿勢——立ったまま・歩きながらは別物になります
- 音——音楽や動画の音が入ると、そのテンポを借りてしまいます
- 回数——3回試して、まん中の記録を自分の値にする
ほかの反応速度テストや集中力テストは端末の性能に左右されますが、このテストはほとんど自分の頭だけで決まります。古い機種でも不利にならない、めずらしいタイプです。
当てにいくゲームというより、その日の自分の調子を眺める道具だと思って使うのがちょうどいいでしょう。
この体内時計テストはエンターテインメントです。端末の反応速度、そのときの体調・体温・集中によって結果は大きく変わります。医学的な検査や、体内時計(概日リズム)そのものを測定するものではありません。本文で触れた体温と時間感覚の関係も、一般に知られている説明であり、個人差があります。